ママ達が行く!肢体不自由のこどもたちを支える企業訪問vol.3 本田技研工業株式会社

ママ達が行く!
肢体不自由のこどもたちを支える企業訪問vol.3
本田技研工業株式会社(第2弾)

 

 『ママ達が行く!肢体不自由のこどもたちを支える企業訪問vol.2』で企業訪問に伺った本田技研工業株式会社から下記の思いから今回の企画をご提案頂きました。

 

 

<イベント開催の思い>

・全肢P連の皆様の活動を応援したい・・・

・FREEDという商品の良さをお伝えしたい・・・

 

 全肢P連としても、しぴれんホームページリニューアル後に前回の企画の続編記事を模索しており、リニューアル後初の『ママ達が行く!肢体不自由のこどもたちを支える企業訪問』が実現することができました。

 

 11月11日、午前11から午後2時まで、表参道のギャラリーでHonda社員の方から車の安全装置や福祉車両についてのお話をうかがい、その後、実際にHondaの福祉車両の試乗や見学を行いました。また、午後にはママ達の福祉車両についての疑問点や意見などについてHonda

の社員の方々と座談会を実施しました。

 東京のママ達、10人の皆さん、Honda社員の方々のお話の様子を是非、ご覧ください。

 

受付の様子

 

 

 

前回の振り返りとその後

 本田技研工業株式会社福祉事業課課長の稲葉さんから前回の企業訪問による内容の振り返りとその後の商品開発についてご挨拶を頂きました。

 

 

【本田技研工業株式会社様 資料抜粋】

前回、全肢P連様ご訪問時に教えていただいたこと

 

1.お子さんのクルマへの愛着の大切さ
2.クルマの中のきめ細やかな使い勝手の重要性
3.成長に合わせたクルマ選びの段階

 

これらを念頭に置き日々商品開発をしております。

 

<座学>クルマのことをもっと知ろう!
福祉車両の種類 福祉車両選びのポイント

 福祉車両の種類について本田技研工業株式会社の角田さんからご説明いただきました。

 

 

福祉車両の種類

▶介護車両:身体の不自由な方の介護や送迎に利用

・回転(スライド・チルト)シート車 助手席

・昇降シート車 助手席 後席

・車いす移動車 スロープタイプ リフトタイプ

 

▶自操車両:身体の不自由な方が自分で運転できるよう補助装置がついています。

・運転補助装置 手動 足動 など

 

福祉車両選びのポイント

介護する方/介護される方にとって 必要な性能性・使いやすさ

①使用シーンやニーズを明確に

②家族構成・人数は? 周辺環境は?

③装置の機能と、乗り心地をチェック

⇒お店に行って、実物を見て・試してみましょう‼

 

『ぜひ、家族みんなで「お気に入りのクルマ」を選んでください。』

<座学>クルマのことをもっと知ろう!
クルマの安全についてのお話

 引き続き角田さんからクルマの安全についてお話しいただきました。

 

 

 過去の事故件数や事故の状況などを資料をもとにご説明いただいた後、運転支援システムなどの先進安全装置についてどの様なものがあり、どうやって危険を回避してくれているかご説明をいただきました。

 また、事故発生時に生じるクルマに対するダメージについて動画を見てクルマの速度によって受けるダメージを確認し、安全装置により減速させるだけでも被害を小さく出来るということを学びました。

<座学>クルマのことをもっと知ろう!
新型フリードについて

 本田技研工業株式会社の羽鳥さんから今年の10月にモデルチェンジされたフリードのコンセプトや特徴などについてご説明をいただきました。

 

新型フリードの福祉車両につきましては、しぴれんホームページの記事でもご紹介させていただいております。

こちらからご覧ください。

<座学>クルマのことをもっと知ろう!
アクセサリーのご紹介

 株式会社ホンダアクセスの清水さんからクルマのアクセサリーについて、福祉領域の開発内容とともに説明をいただきました。

 

今回は、2016年から取り組まれた福祉車両専用品開発プロジェクトから生まれたリフトアップ車専用の車いす車載用クレーン『チェアサポートリフト』について詳しくご説明をいただきました。

 

<実車確認と試乗>見て、触って、乗ってみる

まずは先ほどご説明いただいた『チェアサポートリフト』を実際に操作してみました。

 

 

 

澤村会長が車いすに乗ってスロープ車の乗車を体験

 

 

 

思ったより天上が高く頭も大丈夫!!

 

『今回のモデルからスロープが床下収納出来るんだ!!」 「これだと子どもを乗せていないときの荷物の出し入れが楽になりますね」 (フリードユーザーからの声)

 

実際に運転席に乗って視界を確認!!

 

「視界が広い!!」

 

「室内確認用ミラー後席の子どもを確認するのに便利です」

 

助手席リフトアップ車も体験!!

「ドアも大きく開くんですね」

 

ステップワゴンにも乗ってみました。

 

 

今回は特別に先日の東京モータショーで発表された新型FITを展示していただきました。

 

 Honda・テックマチック Dタイプ(手動運転補助装置)搭載した自操式車両にも皆さん興味があり運転席に乗って操作を体験されました。

 

ひと休み

お昼はホンダの社員の方とテーブルを囲み楽しい会話で盛り上がっていました。

 

 

ママ達と車のプロが語り合う福祉車両のこと

ここからは、午後に行われたママたちとホンダの方たちとの座談会の様子をお伝えします。

 

 

 

 

ホンダの加藤さんの進行で座談会が進められました。

 

ホンダ 加藤さん

 改めまして、私、加藤といいます。よろしくお願いします。
 皆さんの質問に我々がお答えしたり、意見交換をしたりするような場とさせていただきたいと思います。今日来ているメンバーはHondaの中でもスペシャリストが来ていますので、普段、皆さんが抱えている思いをぶつけていただいて、すぐではないかもしれないですけど、そんなに遠くない未来に皆さんの生活が少し楽になり、お子さんの未来が明るくなったり、そんなことにつながって行けたりすれば良いなと思っています。また、事前アンケートをいただいている部分もありますので、そのお話を聞かせていただきながらお話をさせていただきます。

 

 まず、現在フリードに乗られている林屋さん、メンテナンスとか、買い替え時のポイントなどが知りたいということですが、午前中のご説明を受けて何かございますでしょうか。

 

林屋さん

 ほぼ毎日のように、私が娘を乗せて移動すのですが、全く日々の点検をしていなくて。最低限ここだけはしておいた方がいいとか、そういうことがあれば教えていただきたいなと。

 

 

 ランチの時にも少しお話させていただきましたが、基本的にはメンテナンスが必要なものは無いと思います。ウインチとか、ほつれがあったりとか、変な音がしたりとか、あとなんか動作している時になんかあったりとかっていうのがあったらちょっと見てもらった方がいいかなと思う。具体的にありますか?

 

 現在、全く困っていることはないのですが、メンテナンスなどをしていないことで、ある日突然異常が発生することが心配です。

 車いすの子どもを乗せているときに止まってしまったり、不具合があったりしたらと不安になりながら、何をどう日々点検して良いのかも分からず車に乗っています。

 

 

 よく言われるは、月に1回くらいはタイヤのチェックをしてくださいっていいます。

 

 今、セルフのガソリンスタンドが増えていてタイヤチェックの声もなかなかかけてもらえない状況です。

 

販売店からそろそろ点検のご連絡はありますか?

 

ご連絡をいただいていますが、行けていません。

 

 なかなか行けないのは、行っている時間がないのか、待っている時間がないのか、面倒くさいのか。色々と理由はあるとは思いますが、法定点検は、1年に1回設けられていますので、点検を受けていないとメーカー保証が出来なくなったりしてしまします。最低1年に1回はエンジンオイルとか、バッテリーとか、タイヤの空気圧とかはプロに見てもらった方が良いですね。
 あとは月にどのくらいの距離を乗られるかによりますが、月に1回とか2回とかクルマ使われないってことは皆さんないと思うので、日常的に使っていれば、あれなんかエンジンのかかりがよくないなとか、なんかちょっと乗り心地が悪くなってきたなとかって、できればちょっと感じていただけると良いと思います。
 例えばタイヤのハンドル切るの重くなってきたっていうと、タイヤの空気圧が下がってきているかタイヤが減ってきて摩耗しすぎている可能性があります、あとエンジンをかける時にちょっとかかりが悪くなってきたっていうのはバッテリーが弱くなっているってことなので、最低でも年に1回はやっていただきたいですね。
 今、Hondaの店はある程度くつろいでいただけるような空間もありますし、ちょっとお茶飲み程度で予約をしていただいて、最低1年に1回はプロに見てもらって下さい。

 

 大体1時間くらいあれば法定点検が終わる。それぐらいの時間を空けてきてもらえれば。クルマの具合にもよるので長い時は長い。どうしても交換が増えたりすると。

 

ホンダ 角田さん

 人間が1年に1回健康診断を行って身体の状態を確認していますが、それと同じようにクルマの状態を知っておくことが大切です。クルマの状態が良ければムダにオイル交換等をする必要もないので、点検だけはしていただいた方が良いと思います。先進安全システムが搭載されていても、タイヤの溝がすり減っていたら結局ブレーキって効きません。そのためにも点検だけは、気持ちのハードルを構えず、行ってみてください。

 

 佐々木さんもフリードのここだけはっていうのを知りたいっていうことを事前アンケートでいただいていますが何かございますか。

 

佐々木さん

 一度、フリードに乗せていただいたことがあったのですが、やはり見た目とは違って乗ってみると、車中が広い広く感じました。

 毎朝フリードに乗って登校されるお子さんの様子を見ているのですが、私が実際に体験をすることも、改めてゆっくり見させてもらうこともなかったので良くわからなかったのですが、周りで乗られている方が多い理由で使いやすさがあるのかなっていう風に思っていました。

 今は、車いすが自走式なので軽いのですが、この先、電動車いすになった時にやはり福祉車両を使う可能性があるなって思ったら、もちろんフリードもですが、私は家族も多いのでステップワゴンもすごく素敵でいいなって思いました。

 

 販売店に行っても福祉車両を見る機会っていうのは少ないと我々も感じていて、操作の仕方等も理解している販売店のスタッフは実際少ないっていうことがあります、今回の企画のような機会を含めて使い方を知っていただけると良いと思っています。

 次に車いすでご質問をいただいた多田さん。多田さんも車いす仕様車の使い方を見たことがないので楽しみにしていただいたということですがいかがでしょうか。

 

多田さん

 普通のスロープタイプはよく目にするのですが、車いすを後ろに積んで、子どもを助手席に乗せるタイプのクルマ(リフトアップシート車)を初めて見せていただきました。

 車いすで乗り込むスタイルを想像していたんですけど、別の生活スタイルも考えられて、いますごく欲しくなってしまいました。車いすだと、そのまま乗り込むイメージしかなかったんですけど、車いすに乗っている本人も快適に過ごしてっていうのが良かったです。

 

 長時間乗られる方などは車いすだと固くて結構大変だっていう場合もあるので、シートに乗ることができるのであれば乗っていただいた方が快適だと思います。

 

 そうですね。朝の通学時に渋滞がひどいと1時間半くらいかかってしまうので、やはりシートに座らせてあげたいなっていうのはすごくあります。

 

 助手席に乗せるか、2列目に乗せるかをお子様の状態によってしっかり見極めてあげないと、助手席に乗せるといろんなところを勝手にさわるお子さんとかもいる。そのぐらい元気なやんちゃなお子さんだったら、後ろの方が良いと思います。

 

安全性は、助手席と、2列目とはそうかわりはないですか?

 

ぶつかった時の安全性ですか?

 

 はい。エアバックのタイプが違うじゃないですか。傍から出てくるタイプと、正面から出てくるタイプと。手厚いのは助手席の方だとか。

 

エアバックが手厚いのは助手席の方ですが、一般的には2列目の方が安全で、ダメージは少ないです。

 

 そうした場合、運転席の後ろにリフトアップシートをつけることは可能ですか?

 

 今はそういうのは出来ません。やはり歩道側から乗り降りしていただくことが基本になっていますので、左側がリフトアップシートになります。

 

 同じく車いすの件で大塚さんから乗せ方について方法を知りたいといただいていましがどうでしたか。

 

大塚さん

 それこそうちの息子は歩けて、ただ長距離は歩けないので、車いすを使っています。今は子どもを助手席に乗せて、車いすをたたんで後ろに乗せている状態なのですが、今後、子どもの成長や、移動や車いすをたたむことが面倒になった時に、車いすごと乗せることを考え始めていました。

 でも車いすごと乗せてしまうと、車いすにスペースを取られて居住性があんまり良くなかったり、シートを取り外して車いすを乗せていると思っていたので、子どもがいない時もシートが使えなかったりすると思っていたのですが、今回の見学会で、だいぶ視点が変わりました。決して車いすに特化しているわけではないのだなっていうのは改めて理解できました

 

 Hondaとしては、車いすを使われる方も意外とトータルの時間で考えると、車いすで乗っている時間は結構少ないこともあり、なるべく普段の使い勝手の中でも使用できるように、スロープを水平収納できるようにしています。

 

今まで車いすで乗せることを前提に作ったクルマしか見てこなかったので、今回のイベントで兼用のクルマをみると、普段でも使えることが理解できました。

 

 固定ベルトの耐久性についてのご質問を澤村さんから頂いていますが、どういったところが気になっていますか

 

澤村さん

 乗車後に、固定するベルトのことについて質問してきてほしいと依頼されたので質問としてあげさせていただきました。

 固定ベルトとは別ですが、今日、見せていただいたチェアサポートリフトを実際に触らせていただいたのですが、30kgの車いすも吊るすことが可能とのことで驚きました。見せていただいて良かったです。

 

 基本的な耐久性については、日常の使い勝手で壊れるようなものではなく、数万回テストしているので、10年くらいまでは見てテストを行っています。

 水野さん、回転シート、チャイルドシートみたいにくるっとまわったら乗りやすいなっていう話をいただいていますが、あのフィットのシートのイメージですか?

 

水野さん

 家は助手席がリフトアップになっているのですが、電動ですので時間がかかってしまいます。ただ以前チャイルドシートを使用していた時はワンタッチで素早く回転してそこに乗せることが出来たので楽でした。

 朝など時間が無い時など、体重も26kgぐらいしかないので、シートを動かさないで抱きかかえて乗せているのでが、電動と回転が両方併用してついているとか、回転したいときは回転してっていうのがあったらとても理想だなと思っています。

 

 あちらにある、助手席回転も、多分イメージは90度クルっと回って欲しいなと思うのですが、先ほどの安全性の話もあって、ここに結構大きな柱がボディにあるんですね。なので、あれで65度しか回りません。やっぱり声としてはもっと回してよっていうのがあるのですが、なかなか手動だと、そこではまわせなくて。外まで出てくる電動タイプになってしまいます。でも時間かかりますよね。

 

 サイドリフトアップの場合、足台が付いていると思うのですが、体幹がしっかりしていたらあの高さでも足が安定するのですが、乗せてあんまり高いと股を閉じている力がないので不安定になってしまします。足のところだけベルトで固定できる良いのですが何か方法はありますか。

 ジュニアシートのおしりの所だけに乗せているのですが、それに座らせても、どうしてもちょっと揺れるだけで身体が左右に動いてしまうので、押さえながら運転していたりする。

 車いすでも常に胸のところで抑えられている生活をしているので、そういうものが標準であるとすごく使い勝手が良いと思っています。

 

 昔は実は胸ベルトと言われるのを標準で付けていました。

 シートにはシートベルトをしてしまうので、結構使わない方もいらっしゃって、今はオプションで購入できるようになりました。

 

 次、山瀬さん。スロープタイプを見たいと伺っていましたが、見ていただいていかがでしたか。

 

山瀬さん

 フリードが良いなと思っていて。東京から高速を使って四国に帰るのも小さいのでも家族5人乗っても全然大丈夫ですよね。

 長男が免許を今年の春にとってクルマが欲しいっていう感じで言っているので、スロープ式を今日見にきました。検討します。

 

 和久津さんは今日ご覧になられていかがでした?

 

和久津さん

 (今回、助手席リフトアップシート車をみて) 私も自動で、座席が動いておりてきて、それに乗ってみたのですが、思ったよりはやくて、もっとゆっくり動くものだと思っていたので。思ったよりはやい、でも怖くない、ちょっと楽しさがあって、子供を乗せたらなんか喜ぶんじゃないかなっていうのがあるし、いまちょっと小さいクルマに乗っているので、結構重い子を乗せかえるのに、毎日ぶつかりながら乗せています。

 ドアがすごく開いて、座席が出てくれると乗せやすく、介助者の方から見て、すごく楽になるなっていうのをちょっと思い描けたのでよかったです。

 

 チャイルドシートをリフトアップシートに固定できると良いと。そうか、チャイルドシートって、クルマについているシートベルトで固定しているじゃないですか。シートベルトがあのシートについていればいいんですけど、いまそうなっていないので。何かしら固定する方法を考えれば良いですね。

 

続いて髙部さん。どうでしたか。

 

髙部さん

 私もシートが回転するタイプがいいなと思いました。

 今後乗り換えるならこのようなタイプにしたいと思っていて、いま和久津さんがおっしゃったように、私も抱えて乗せ替えているのですが、今後クルマ買い替えの時は多分、子供の車いすは電動になって重くなっていて、身体も大きくなっている状態の時なると思っています。

 その時に今乗っているクルマのタイプだと、電動の車いすに対応、乗せ替えプラス電動の車いす、そこまでは便利じゃないかなとか思っています。

 実際持ち上げる感じになると重いプラス時間がかかる、このシートが回ってくる時間と自分が持ち上がる時間が待てないタイプなので、俊敏さを求めてしまいます。スロープとリフトアップが併用できるタイプがあると良いと思いました。

 乗る側の子供の視点から、うちの子も多分、車いすの状態で乗せるのはすごく嫌がって、「助手席に乗りたいよ」、「シートにちゃんと座りたい」、「プラス助手席に座りたい」と本当にいっていた言葉だったので、それを取り入れてもらっているのはありがたいです。

 

 今日いくつか電動車いすの話をしていて、最近は電動っていうのがクルマ以外の、車いすにも流れがきていると聞いていて思いましたが、例えばスロープでいくと、人が持ち上げられない部分をウインチで引っ張って補助することが今までの流としてありますが、電動車いすであればそのまま上がれるかもしれない。そうするとまた考え方変わってきますが、ただスロープから外れるなどの危険が伴いますので、何かしらの手段を講じれば、時間をかけずに乗せられるようになるかもしれないなっていうことを私は思いました。

 

 最後、原田さんですね。先ほどのランチ時に色々アドバイスをいただきましたので、皆さんに共有させていただきます。

「リフトアップでシートの昇降に時間がかかるので、雨が降ったりすると結構濡れてしまいます。我々もそのようなご意見をよく聞いており、傘を何かしらワンタッチで止められるようなのがあれば、その間両手がつかえるようになる」

とのアドバイスをいただきました。

 

 車いすの方の乗降だけでなく普通の時でも助かると思います。荷物の乗せ降ろしとかもあるので普通の方もほしがると思います。

 

ホンダアクセス 清水さん

 まさにママさん発想で、弊社のママさんたちのアイデアで、こういう機能があるといいよねっていう意見をもとに製品開発したものがあります。傘クリップという商品クリップでグラブレール挟んで、傘をワンタッチで固定できます。

 使用できる車種は一応メーカー推奨で限られています。クリップになっているので、あとはお客様の自由でご使用いただければと思います。

 

原田さん

 天井から出てきてカチャッとつけられるみたいなのがあったらいいですよね。

 

 傘は自動車と相性が悪く、常にテーマになっています。久々にそういうものが出せたくらいです。

 

 濡れた傘を収納していただける場所とかあったりするとさらに良いと思います。

 

 室内の傘がいつもビショビショで、どうしようって悩んでいます。傘をたてかけられるアクセサリーもありますか。

 

 最近人気なのが、プラスチック製でできたマットです。普通マットは絨毯みたいなものですが、それを敷いていただけると、無造作に下においていただけると思います。

 どのクルマにも対応するとなるとそのようなものをご使用いただくことになると思います。

 

お時間となりましたので締めの挨拶を会長の澤村様お願いいたします。

 

 私は愛知県出身です。豊田市で、その後名古屋市で暮らしていました。愛知では高校を卒業すると,皆すぐ車校(免許教習所)に通います。嫁入り道具に車がある、パパの車、ママの車と複数台所有の家庭も多い。車で通勤する人は多く、朝は車の中でお化粧したり朝ご飯食べたりと、随分車が身近な地域です。

 

 私自身は大学から京都に出て、転勤族と結婚し大阪で暮らしはじめてからはミラージュ(MT車)でした。その後アメリカ南部で暮らしたのですが、今度はフォルクスワーゲンのジェッタ(MT車)。牛乳一本買いに行くのにも車にのるし、ものすごい長距離移動にも車を使う。足であり、時には宿であり、まさに相棒でした。

 

 東京に落ち着き三菱のRVR,フォルクスワーゲンのボーラに乗り、三番目の子が脳性麻痺の診断を受けて選んだのはプジョーの青の308sw。天井がガラスで座席が取りはずせるのと、私が腰を痛めて、ネコ足の軟らかさにひかれたのが理由です。今はプジョーのSUV車に乗ってます。40キロの息子を抱っこして後ろの座席に乗り換えさせ、30キロ以上の車いすを、全てのパーツを取り外して折りたたんで荷台に載せてます。

 今日は福祉車両の世界を実際に見て、触ることができ、大変勉強になりました。とても優しい車でした。

 

 私達の医療的ケア、寝たきり、車いすの世界は来るべき高齢化社会の縮図です。是非、私達の意見を今後の高齢化社会の市場ニーズとして利用し、技術開発に役立てください。

 

 本田技研工業の皆さまには、このような機会をいただきましたこと、本当に感謝しています。

ありがとうございました。

 

本田技研工業株式会社 http://www.honda.co.jp/