会報 第145号

会長ご挨拶

 

全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会

   会 長   有 吉 万 里 矢 

(東京都立光明学園PTA代表会長)

 

 「しぴれん会報 第145号」をご覧くださりありがとうございます。


 新しい年を迎え、あっという間に1ヵ月半が経ちました。遅ればせながら、本年もどうぞよろしくお願いいたします。3学期は年度末や新年度の準備にお忙しい時期と存じます。皆さま、体調に気を付けて活動してください。

 

 1月15日(木)に光明学園を会場にして保護者中央研修会を開催しました。せたがや防災NPOアクション代表の宮﨑猛志様をお招きし、「自然災害に対して家族で備えること ~具体的に知ろう、今やるべきこと!~」をテーマにご講演いただきました。宮﨑様は全国の災害救助・支援活動の第一線に立たれている方です。「防災力とは想像力」をキーワードに、様々な事例をもとに防災について教えていただきました。「災害時に起こること」を想像して自宅で避難生活を送れるよう備えること、また、周囲とつながり声を上げることが大切であると痛感しました。当日は全国から80名以上の会員が参加し、交流を深める良い機会となりました。ご参加の皆さま、ありがとうございました。

 

 さて、特別支援学校の生徒が学校基本調査のための「18歳人口」に含まれていなかったことが明らかになりました。昨年12月9日(火)開催の「中央教育審議会」初等中等教育分科会教育課程部会特別支援教育ワーキンググループでは、冒頭に説明と謝罪がありましたので、私の発言の際に保護者として大変遺憾に思う旨を伝えました。障害のある我が子たちの存在が除外されてしまうことは非常に悲しく、悔しいことです。私たちの子供のことに気付き、情熱を注いでくださる方がいて、今があるのだと思います。私たちは声を上げ続ける必要があります。特別支援学校のPTA活動の柱である要請活動に会員も非会員もありません。肢体不自由校に通う全ての子供たちのために、今後も要請活動を続けていけるよう、皆さまには今一度PTAの在り方について考えていただけたらと存じます。


 最後に、今号の写真は全肢P連事務所にて撮影しました。正確にお伝えすると、同じ室内にある全国特別支援教育推進連盟の岩井理事長のお席をお借りして撮影しました。手に持っている「特別支援教育」は文部科学省が編集している季刊誌です。この度、第100号が刊行されました。特集ページとして組まれている「座談会」に全肢P連会長として参加し、特別支援教育の歴史を築いてこられた方々のお話を伺いました。会長に就任して丸3年が経とうとしていますが、ようやく各所で顔と名前を覚えていただき、意見を交わせるようになりました。私の役割は、この活動を良い状態で次の世代へと繋ぐことだと思っています。何とか果たすことができそうです。


 これからも皆さまのご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

相談役ご挨拶

全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会

    相談役  島 添 聡

(全国特別支援学校肢体不自由教育校長会会長・東京都立光明学園統括校長)

 

 全国の会員の皆様、日頃より本連合会の活動にご理解とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。

 

 令和7年度も、各地の学校・PTA・関係機関の皆様と連携しながら、子どもたちの笑顔と成長を支える教育活動が力強く展開されました。特に今年度は、「繋がり」や「連携」というキーワードが多くの場面で語られ、学校・家庭・地域・福祉・医療など、多様な立場の皆様が一体となって子どもたちの可能性を広げる取り組みが進んでいます。

 

 本年度の全国大会(大阪大会)では、学校とPTAの連携、地域との協働、ICTの活用、医療的ケアや福祉サービスの充実、卒業後の進路支援など、現場の実践や課題が多角的に共有されました。特に、保護者の皆様が主体的に要望活動を行い、自治体や国への働きかけを続けていることは、未来の子どもたちへの大きな贈り物であると感じています。

 

 また、生成AIやICT機器の活用が進み、学校現場でも新たな学びや業務改善が実現しつつあります。これらの取組は、国や都道府県教育委員会がそれぞれの地域の状況に応じて、例えば研究指定校などの実践結果を地域に広げていくなどして推進していくものです。その中で、生成AIを活用した資料作成や情報共有が短時間で可能となり、今後の教育活動の質的向上に大きな期待が寄せられています。

 

 一方で、こども家庭庁を中心とした「こども性暴力防止法」施行準備や、教員採用・配置、医療的ケアの体制整備、災害時対応など、学校現場を取り巻く課題も多岐にわたります。国(文部科学省)においても、災害時の学校支援体制強化が進められていますが、肢体不自由特別支援学校においては、通常の学校とは異なる課題やニーズが存在します。公立小・中学校の取り組みを参考にしつつ、私たちの学校で必要な支援や要望を整理していく必要があります。

 

 令和8年度に向けては、引き続き「繋がり」と「連携」を大切にしながら、子どもたち一人ひとりの可能性を最大限に引き出す教育環境づくりを進めてまいりましょう。そのためには、学校・家庭・地域・行政がそれぞれの役割や特徴を理解し、柔軟に連携していくことが不可欠です。

 

 最後に、今年も「ミラコン2025~未来を見通すコンテスト~」全国大会が開催され、高等部の生徒の素晴らしい発表が全国に発信されました。
今後も、子どもたち一人ひとりが輝く未来を築けるよう、PTA連合会の発展とともに力を合わせてまいりましょう。

 

令和7年度ブロック活動報告

■北海道・東北ブロック   

北海道・東北ブロック長  三 宅 克 実 
 (山形県立ゆきわり養護学校PTA会長)
 

 北海道・東北ブロックでは、令和7年6月20日、第57回北海道・東北地区特別支援学校肢体不自由教育校長・PTA会長合同研究協議会をオンライン形式で開催いたしました。

 研究協議では、北海道網走養護学校より「北海道網走養護学校のPTA活動と諸課題について」というテーマをご提供いただき、発表内容についての質疑応答や議論が行われました。PTA活動の在り方も変化してきており、原則ボランティア型での運営や、参加率の低いイベントは除する等、これまでより強制感が緩くなってきている印象です。

 その後に講演会があり、北翔大学教育文化学部教授の上林宏文様より「肢体不自由教育の基本とは―初任の先生を育てるために―」というテーマでご講演をいただきました。教育者側からの視点での肢体不自由教育論を聞くことができる貴重な機会となりました。

 今後のPTA活動及び肢体不自由教育がより発展し、より良い環境で子ども達が生活できることを期待いたします。

 

関東・甲越ブロック

◆関東・甲越ブロック長 大 貝 恵 美
(埼玉県立日高特別支援学校PTA会長)
 

 関東・甲越ブロックでは、埼玉県の肢体不自由特別支援学校の皆さんと力を合わせて丁寧に運営を重ね、第61回関東甲越地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会研究協議会「埼玉大会」を開催いたしました。

 今回の大会は、分科会の内容や記念動画をホームページでいつでもご覧いただけるオンデマンド形式で配信し、令和7年7月8日に開催された分科会では、参加者がオンライン上でリアルタイムに交流し、意見や情報をその場で交換できる形で実施しました。

 開催後のアンケートでは、卒業生の記念動画や各分科会での情報共有が大変好評をいただき、Web開催の参加のしやすさとともに、直接お会いしての交流や議論の深まりを望む声も多く寄せられました。

 また、子どもたちの未来を支える取り組みや地域・学校ごとの活動紹介、そして保護者の負担軽減についての関心の高さも感じられ、今後の開催形式の工夫と大会のさらなる活性化に期待が広がっています。

 ご参加くださった皆さま、そして運営や準備にご尽力いただいたすべての方々に、心より感謝申し上げます。

 

中部ブロック

◆中部ブロック長 松 本 浩 一
 (静岡県立西部特別支援学校PTA会長)

 

 令和7年5月15日に、第一回中部地区肢体不自由特別支援学校PTA連絡協議会をオンライン形式で開催しました。テーマを、①家族の在り方の変化に合わせたPTA活動についてと、②災害時における地域との連携と普段からの備えについてと掲げ、ディスカッションができました。時間に限りがありましたが、皆さんから貴重な御意見が聞けました。PTAの活動は時代に合った活動を求められていることを感じ、防災は地域によって対策が違うことを考えさせられました。

 10月2・3日は長野県稲荷山養護学校が主管校となり、対面での実施となりました。休憩中には各テーブルで雑談形式の意見交換が行われ、有意義な時間となりました。集合形式のため、残念ながら5月ほどの参加は見られなかったですが、今回得た知識や情報は持ち帰って会員の皆さんに共有したいと考えます。

 参加いただいた皆さんや運営、準備の皆さん、このような役をいただき貴重な体験ができたことを大変感謝し、御礼申し上げます。

第1回中部地区肢体不自由特別支援学校
PTA連絡協議会

第2回中部地区肢体不自由特別支援学校
PTA連絡協議会

 

近畿ブロック

◆近畿ブロック長 小 山 真 澄 
 (大阪府立東住吉支援学校PTA会長)

 

 近畿ブロックでは、近畿地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会役員会を3回(4/22、7/8、1/22)、総会(5/29)、夏季研修会(8/20、21)、冬季研修会(1/22)を実施しました。

 夏季研修会は、本校が主管校となり全肢P連「大阪大会」を開催し、大変貴重な経験となりました。大会テーマ「なにわともあれ 友とつながり 共に生きる 大阪から愛と笑顔かがやく未来へ」のもと、全国から集まった皆さんと心のつながりを感じることができた2日間でした。

 1日目の分科会では、第4分科会「進路」にて、近畿ブロックから滋賀県立三雲養護学校が「PTAからも進路を拓く発信を」をテーマに発表しました。
関係機関や専門家との更なる連携強化と、PTA活動の継続と次世代への継承を見据えた仕組みづくりについて発信しました。

 大阪大会を通して、肢体不自由児の支援について、各地域の取り組みの情報交換をする中で、進んでいる地域もあれば、課題を抱える地域もあることを知り、大きな学びとなりました。また、保護者として、私たち一人ひとりが声を上げ、行動していくことの大切さを痛感しました。

 この大会で得た想いや気づきを、今後のPTA活動に積極的に活かしていきたいと思います。また、ちょうどこの時期に開催されていた大阪・関西万博との相乗効果もあり、街全体が活気に満ち、未来へ向かって進む大阪のエネルギーを感じました。

 子どもたちが安心して、笑顔で暮らせる社会づくりに、私たち大人も一丸となって取り組んでいく決意を新たにした大会でした。

 

 

■中国・四国ブロック

◆中国・四国ブロック長 堀 川 由 美 子
 (山口県立防府総合支援学校PTA会長)

 

 令和7年6月5日に、中国・四国地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会総会およびPTA・校長会合同研究会やまぐち大会が、当校を事務局としてオンライン形式で開催されました。

 研修会では、岡山県立岡山支援学校による研究協議会の発表、また山口学芸大学の田村千津子先生によるコミュニティスクールについての講演会が行われ、貴重なお話を伺うことができ、大変有意義な時間となりました。

 令和7年10月27日から11月9日には、中国・四国地区肢体不自由特別支援学校PTA連合会研修会「岡山大会」が岡山東支援学校が担当校となりオンラインにより開催されました。「性教育」、「パラスポーツ」、「防災」をテーマに「命の始まりと自分を大切にすること」など「心」と「命」について様々な立場から考え、理解を深める研修会となりました。

 今年度ブロック長を務めさせて頂き、他の学校の取組を知ることが出来ました。特別支援学校のPTA役員会は、つながりが大切だと実感しています。これからも子ども達が生き生きと生活できる将来の実現に向かって活動を続けて行きたいと思います。

 

■九州ブロック

◆九州ブロック長 高 祖 沙 織
 (佐賀県立金立特別支援学校PTA会長)

 

 令和7年10月22日~24日に「第62回九州地区肢体不自由教育研究大会佐賀大会」を佐賀県佐賀市で開催しました。

 1日目は、PTA連合会・校長会・PTA会長会があり、PTA会長会においては熊本県立熊本かがやきの森支援学校PTA会長よりご提案いただいた「生活介護事業の充実と事業所等での対応障害種の細分化を求める要望書提出について」審議を行いました。また、「九肢研の開催日程を2日間にするか3日間にするか」についても話し合い、どちらも活発に意見が交わされました。

 2日目は、第6分科会において、「PTA・地域との連携」をテーマに、長崎県立諫早特別支援学校より「多様なニーズに寄り添うPTA活動」について、宮崎県立清武せいりゅう支援学校より「減災に向けてPTAができること」について発表いただき、発表後は意見交換を行いました。

 3日目は、本校にて学校公開(公開授業)・講話・PTA座談会を開催しました。PTA座談会では「地域との連携~現状と今後~」をテーマにグループに分かれて情報交換を行いました。

 全日程をとおして、九州ブロック内から多数の方にご参加いただき、実りある研究大会となりました。今大会にご尽力くださった皆様に心より深く感謝申し上げます。