会報 第131号
会長 ご挨拶
全国肢体不自由特別支援学校 PTA 連合会
会 長 空 岡 和 代
( 東京都立村山特別支援学校 P T A 会長 )
皆様、はじめまして。
紙面開催による令和3年度総会において、会長としてのご承認をいただきありがとうございます。お忙しい中、表決書をご提出いただいたことに心より感謝いたします。
はじめに、私とPTA活動の関わりについて簡単に紹介させていただきます。約7年前に縁あって現在の住まいに引っ越して、1年もしないうちに子どもが小学部入学となりました。同じ学年の数名の中から毎年PTA役員を出す必要があり、小学部3年生の時に役員に立候補いたしました。いつか務めるならば今のうちに、という軽い気持ちです。学校でPTA会長を決める話し合いをした時、候補者の様々な事情を伺うと、他のどなたかにお願いする方がご無理をしていただくことになると感じ、会長を務めさせていただくことにしました。今年度、4年目のPTA会長です。誤解を招かないように一言書かせていただきますと、学校単位のPTAでは、単年度で会長の任期は終了しますが、これまで続けてきたのには様々な理由があります。特にこの場に居られるからできること、この場に居るからこその充実感があり、自ら選んでいると思っています。
新型コロナウイルス感染症の影響はまだまだ大きく、全国の各校の皆様もPTA活動をどのように継続していくか、顔を合わせることのできない中でのPTA活動の意味を、日々考えていらっしゃるのではないでしょうか。まだまだ未熟ではありますが、私なりに経験から感じていることがあります。
一緒にPTA活動に関わる仲間は、始めは友達や気の合う人同士ではないことが多いです。しかし、偶然一緒になった人同士で繋がることができる良さがあります。私自身、子どもの入学前に引っ越したばかりだったので、PTAをきっかけにして縦にも横にも人との繋がりができました。連合会に関わる機会をいただいたことで、自分の住む地域を中心として、今では全国の皆様と繋がって、より広い範囲で子どもの教育などについて考える機会をいただけます。
またPTAは、学校の保護者や先生方の多くに参加していただいているので、様々な立場、状況の皆様の思いを大切にすることができます。外出が難しい方に対しても多くの情報の発信を、なかなか自分から声を挙げることが難しい方の思いにも耳を傾ける活動を、そして集まれない状況でも困っている方・悩んでいる方が相談していける活動をしていきたいと思います。
さらに、澤村前会長から引き継ぎ本連合会の会長として、子供たちの教育や生活に密接に関わる施策に携わってくださっている方々にお会いする機会をいただいています。このことは、本連合会が校長会とともに長い年月丁寧に活動を継続してきた賜物と感じます。これからも大切に繋いでいきたいことです。
5月の第1回理事会の折には、北海道から沖縄まで全国の皆様とWeb会議システムで繋がってお顔を拝見することができました。画面越しでしたが、ご参加いただいた方を代表としてさらに多くの方と繋がっている、多くの仲間がいると思うと、たくさんのエネルギーをいただきました。皆様と一緒に歩んで行ける1年間にしたいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
相談役 ご挨拶
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会
相 談 役 諏 訪 肇
(全国特別支援学校肢体不自由教育校長会会長・東京都立志村学園統括校長)
皆さま、こんにちは。本会の相談役をさせていただいております、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会(略称「全肢長」)会長で東京都立志村学園統括校長の諏訪肇と申します。よろしくお願いいたします。
さて、本会と全肢長は長年にわたり、肢体不自由教育の発展に向けて協力しあってきました。私が肢体不自由校に着任した三十数年前と比べて、肢体不自由教育の進展は目覚ましいものがあります。これも本会をはじめ、肢体不自由に関わるさまざまな団体が協力しあってきたからこその成果だと実感しています。これまで、そして今、肢体不自由教育発展のため、ご尽力いただいてきた皆さま、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
今年は、医療的ケア児をとりまく環境が大きく改善されようとしています。また、教育のDX(デジタル・トランス・フォーメーション)が進められ、GIGA端末の活用など、肢体不自由教育の大きな転換点を迎えています。本年の研究大会「大分大会」は、初めてのWeb開催。まさに教育のDXを実感します。今後も本会と全肢長が協力し合って、DXなど流れの速い現代において風を上手にとらえ、肢体不自由教育を発展していければと考えています。
私は、「社会」の教員です。実は今、古代史にはまっています。先日、北海道・洞爺にある入江貝塚の話を知りました。入江貝塚は縄文時代の遺跡で、世界遺産として登録が予定されている「北海道・北東北縄文遺跡群」の一つです。この遺跡から重い障害がある人の人骨が発掘されたとのこと。そして骨や埋葬方法から、障害があっても周りの人に大切に育てられていたことが分かったそうです。古代人の心に触れ感動を覚えたのと同時に、重度の障害がある人にでも優しくできることこそが「人間の証」なのだと強く感じました。今、SDGsがいろいろなところで取り上げられて、「持続可能な開発目標」だとか「誰一人取り残さない社会の実現」ということが言われています。私自身はSDGsを「人に優しく、地球に優しくすることが、人類の生き残る道」ということだと捉えています。入江貝塚の人骨は、「生物学的に」とか「経済学的に」とかの以前に、「人として」大切なこと、そしてそれが人類として生き残るうえで大切なことと教えてくれていると思いました。
今まさに「予測困難な時代」。こんな今だからこそ皆さまと協力し合い、人に優しい社会を作っていきましょう。そして肢体不自由児の未来を切り開いていきましょう。
退任のご挨拶
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会
前 会 長 澤 村 愛
『過去には感謝、現在には信頼、未来には希望』
全国の会員の皆さまへ
全肢P連は昭和33年7月4日。光明、大阪、愛知、友生、呉竹、静岡、尼崎の7校で発足いたしました。古い話で恐縮ですが、福井大会での会長就任の挨拶の中で私、「昭和31年に全国の4校で発足しました。」とお話しましたが、間違いでした。お詫びして訂正いたします。この時4校で「連合会発足の機運が高まった」のだそうです。
昭和44年10月。常陸宮殿下並びに同妃殿下をお迎えして、全国の全ての都道府県に養護学校が出来た事を記念したお祝いの大会が行われました。義務設置の政令公布前でしたが、全国設置の願いが達せられた大会でした。本校73校・分校22校・就学者1万3千名余り。びわこ学園がある滋賀県が最終だったと聞いています。
大会の記念品として、天野貞祐元文部大臣が73校の為に、全ての色紙に直筆でお言葉を書いてくださいました。『過去には感謝、現在には信頼、未来には希望』。これは全肢P連の大切な言葉となりました。現在の加盟校は217校です。
肢体不自由校は、医療と福祉の助けがあって初めて成り立つ教育を行う学校です。これを実現する為には、文科省の固い決意と財政担当者の深い理解と、国策を定めるものからの厚い共感が必要です。その為にはまず、広く国民の皆さまに私たちのことを知っていただく、理解していただくことが重要です。
様々な困難があると思います。自分の子供には間に合わない事も多いと思います。
それでも決してあきらめることなく『過去には感謝、現在には信頼、未来には希望』。
この言葉を胸に、これからも活動を共有し、繋がりつづけてください。
全肢P連の益々の発展を心からお祈り申し上げ、私の活動の結びといたします。
3年間、大変お世話になりました。
新ブロック長(全肢P連副会長)のご紹介
■ 北海道・東北ブロック長
大矢 渉(岩手県立盛岡となん支援学校PTA会長)
今年度、北海道・東北ブロック長を務めさせていただきます、岩手県立盛岡となん支援学校PTA会長の大矢渉です。
今年度も昨年度から続いている新型コロナウイルス感染拡大の影響により、様々な大会が書面開催やオンライン開催となり、ブロックや全国の仲間と集まることができない日々が続いております。昨年度と比較すると、オンライン開催という選択肢も増え、皆さんと情報共有する場も増えましたが、新型コロナウイルスが流行する前と比べると物足りなさを感じています。子どもたちが安全かつ安心できる環境の中で生活していくためには、PTA活動はなくてはならない活動だと思っております。今はまだ新型コロナウイルスの終息は難しい状況ではありますが、PTA活動をより良いものにしていく為にも、全国の仲間と集まり情報共有できる日が、一日でも早く訪れることを願っております。
初めてのことで、至らないところもあるかと思いますが、一年間どうぞよろしくお願いいたします。
■ 関東・甲越ブロック長
代田 秋子(群馬県立二葉特別支援学校PTA会長)
令和3年度の関東・甲越ブロック長を務めさせていただきます、群馬県立二葉特別支援学校PTA会長の代田秋子です。新型コロナウィルス感染症の影響により、今年度の関肢P「群馬大会」は書面開催となります。準備が整い次第、ブロックの各校に大会の冊子を送付させていただきます。
よろしくご査収ください。
私事ですが、双子の息子2人がこの学校で学んでいて、この子らの兄もOBです。子どもが成長するたびに不安が希望に変わってきました。特に、子どもが目標に向かって取り組む姿や達成したときの顔を見ると、親としての幸せを感じます。この思いは、保護者の皆さん だれでも同じではないかと思います。皆さんと手を携えながら、大切な子どもたちの笑顔とともに今後も微力ながら務めを果たして参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
■ 中部ブロック長
安藤 裕司(愛知県立小牧特別支援学校PTA会長)
令和3年度の中部ブロック長を務めさせていただきます、愛知県立小牧特別支援学校PTA会長の安藤裕司と申します。
PTA会長として6年目となりますが、実は平成30年度にもブロック長を務めさせていただいおり、まさかの再登板です。
さて、どこの学校でも同じような状況かと思われますが、コロナ禍の影響でPTA活動の縮小を余儀なくされています。本校並びに中部ブロックでもほとんどの活動が中止となってしまいました。しかし、この1年間の経験を踏まえ、できることをできる方法で実施する道筋も見えてきたと感じています。オンラインの活用もその一つでしょう。本当は皆さんと直にお会いしてお話をしたいのですが、この1年はオンラインで積極的に情報交換ができればと思います。
全肢Pとして試行錯誤の年になるでしょうが、微力ながら一助となるよう協力させていただきますので、よろしくお願いします。
■ 近畿ブロック長
松本 理香(大阪府立平野支援学校PTA会長)
この度、令和3年度近畿地区ブロック長を務めさせていただきます大阪府立平野支援学校PTA会長の松本理香と申します。
平野支援学校は隣接する他校との交流が盛んで、笑顔があふれる活気ある学校です。校内の「ふれあい広場」には季節の花や果実などがあります。小さな畑で子どもたちが一生懸命育てて
おり、さまざまな体験をさせていただいております。
今年度、近畿地区ブロック長として皆様の貴重なご意見を多く聞かせていただき、それらの実現に向けて関係諸機関と連携をとりながら精一杯努力して参ります。
子どもたちは、大人の気が付かないうちに周囲のものからあらゆる感化を受けて成長します。よりよい教育環境を維持できるように、子どもたちにかかわる多くの方々と共に手を取りあい取り組んでいきたいと思っています。
至らない事もあると思いますが一年間どうぞよろしくお願いいたします。
■ 中国・四国ブロック長
後藤 幸子(鳥取県立皆生養護学校PTA会長)
令和3年度、中国・四国地区のブロック長を務めさせて頂きます、鳥取県立皆生養護学校PTA会長の後藤幸子と申します。
まだまだ大変な世の中ではありますが、なんとか会を持てればと6月3日、4日、本校よりオンラインにて第54回の中・四P「鳥取大会」を開催することができました。多くの学校の皆さまに御参加頂き、心より感謝申し上げます。
第60回の東京大会より全国大会に参加させて頂いています。多くの方々との出会いを頂きました。夏には大分大会がオンラインで開催されるとのこと、とても嬉しく思います。
この繋がりを大切にいつかまた皆さまとお会いできることを願っております。
これからも保護者の皆さま、学校と協力しながら子どもたちにとって心躍る経験が1つでも多くできるよう努めて参ります。1年間どうぞよろしくお願いします。
■ 九州ブロック長
望月 美香(宮崎県立清武せいりゅう支援学校PTA会長)
この度、令和3年度の九州地区ブロック長を務めさせていただきます、宮崎県立清武せいりゅう支援学校PTA会長の望月美香と申します。
昨年度から続く新型コロナウイルス感染症の影響により学校生活の日常は一変しました。本校PTAにおいても、総会をはじめ様々な活動が中止や自粛、制限を余儀なくされ、今後のPTA活動の在り方、活動の場の作り方について模索しているところです。
10月には本校にて、九州地区肢体不自由教育研究大会(宮崎大会)をWEB開催します。
このような時に九州ブロック長として全国の皆様と関わることができることは、大変意義があることだと思っております。
皆様とのつながりから学んだことを次につなげていけるよう、精一杯務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。
令和3年度役員名簿
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