• 【お宅拝見】居心地の良い暮らし
    「みんなが楽」だと「みんな楽しい」

    K・淳子さん・雄太郎くん(横浜市在住) 家族の成長とともに、住まいの在り方は変わっていきます。 お家の中ってなかなか見ることができないけど、実際、みんなどうしてるんだろう? どんな工夫をしているんだろう?そんな素朴な疑問から「お宅拝見」は生まれました。 今回お宅を拝見させていただいたのは、横浜市の閑静な住宅地にお住いのKさんご一家(父:Mさん 母:淳子さん 雄太郎さん17歳)。障害があってもやりたいことをやり、本人も家族もいきいきと生活したい。趣味のガーデニングや外出など余力の広がりを生み出す「住まい」づくりやご家族への思いなどを伺いました。   1月某日、高校2年の雄太郎くんの養護学校からの帰りを待って、お母さんの淳子さんが笑顔で迎えてくださいました。煉瓦造りの洋風な外観。建物の奥には、春にはたくさんの花が咲くお庭があります。 自宅に帰ると…   雄太郎(ゆうたろう)くんのこと 「今身長が177センチもあるんです。中学校に入学して30cmのびました!まだ伸びているかも(笑)でも体重は45kgだから、抱っこしてもなんとか大丈夫。学校では明るくて自分の話しを返してくれる大好きな女性の先生がいるんです」と淳子さん。 「どんな先生なの?」と本人に聞くと、 「言えないよ。学校にきたら分かるよ。」と照れながら顔いっぱいの笑顔で答える雄太郎くん。そんな会話からインタビューは始まりました。 (以下:淳子さん談) 実はしゃべり始めたのは養護学校に入ってからで、しゃべらない子だと思っていました。幼稚園は健常のお子さんと通っていたのですが、みんなの元気に押されて静かでした。養護学校の先生方がゆっくり話をして聞いてくれて、気がついたら普通の会話ができるようになっていました。ずっと話したい気持ちが溜まっていたのだと思います。   今の学校は小学部の頃から少人数の学年で5人。そのうち男の子は雄太郎だけ。もっと同世代の男の子のお友だちと触れ合わせたいと、他の特別支援学校を希望しました。 結局、努力も虚しくその学校への入学許可は下りなかったのですが、高等部からは進路の話も入ってくるので、高等部も同じ学校に通っています。先生方も上下の学年との縦割り授業を工夫してくださり楽しく通っています。   家族のこと お父さんは、一生懸命彼のことを見てくれています。 時間があれば、お出かけはヘルパーさん以外は、お父さんが連れて行ってくれることが多いです。 外に出るほうが刺激になると思って、しょっちゅうはいけないのですが、お出かけしたときはビデオを(車椅子の端につけて)撮って、家に帰って再生するのが好きですね。なぜか早回しが好き(笑)で、何度も見ています。 駅員さんになった気分になるのかな。本当は駅員さんになりたいみたいで、自分の映像を見ながら、手伝っている気分を味わっているのだと思います。   今使っているサービス 近隣の放課後等デイサービスに金曜日に通っていて、夕方5時くらいまで過ごしています。夏休みなども見てくれるので助かってます。ヘルパーさんと図書館に寄って、散歩をするのが楽しみのようです。それから、訪問介護事業所は、土曜日に移動支援を月3回、10:00から16:00まで利用しています。 それ以外は、今のところは、お風呂とかは全部まだ家でやっています。 「いいかげん、頼んだら」ってみんなに言われるんですけど、サービスが来ると構えてしまうし、入りたいときに入れたほうが気持ちが楽なので…。   住まいに求めるもの この家は私が育った実家のあった場所に建てた家なんです。 住まいに求めることは、家族が安心して生活できるようバリアフリーにすること…。そして、人が集まりやすい空間で暖かく明るいお部屋に、お庭で好きなガーデニングができることですね。 雄太郎くんの成長とともに 改修工事は大きく成長する前におこなったのですが、やっていなかったら今の生活はできませんでした。先輩方の話も参考に、早め早めに想像できたのが良かったと思います。私たちの介助が大変そうだと本人も気を使って「ごめんね」っと言ったりしていたので、バリアフリーになって家族が楽になれば、本人が一番幸せだと思います。 私自身は、花が好きでフラワーアレンジメントの教室を月に4回自宅で開いています。ほかにも、スクラップブッキングの教室を月に6回開いています。 これは、雄太郎が幼稚園の時から作り始めたアルバム作りで、教室を始めて10年になります。過去を大切にし、今作ることを楽しみ、過去に残せるアルバムなのです。私たちが亡くなったあと、一人っ子なので施設に入った後、どのように育ってきたかを残すために作っています。 生徒さんには、養護学校のお母さん方もいらっしゃいます。 家づくりでこだわった点 できるだけ動線を広くとることを心掛けました。浴室と脱衣所大きく、濡れてもいいようにタイル貼りにしました。(今となっては背が高くなり、それほど広くは感じないのですが…) それから、玄関を広くして、車いすが置けるように。 リビングの真ん中は柱があって、あけられなかったのですが、車いすで回遊できるようにしました。実は柱の中には、洗濯機の収納とクローゼットになっています。     改修には、一生に1回しか使えないという住宅改修の補助金を活用しました。 新築時ではなく、後から補助金で、外のリフトとお風呂のリフト、2階トイレの手すり、玄関の手すりを付けました。前年度の納税額に応じて補助金が下りる制度です。   改修については、リハビリセンターのPTの先生にきて見てもらい、手すりの必要な場所や知っておいた方がよい制度などをお聞きしました。手すりの高さ一つにとっても色々なので。 後から知ったのですが、お風呂を改修すると、お風呂を持ってきてもらうサービスは受けられないそうです。人だけ来てもらって、改修したお風呂にはいりなさい、ということのようですね。 出典:地域リハvol.12 ...
    2018-03-15
  • vol.5 肢体不自由児のための「医療的ケア」を考える

    医療ケアの必要な重症心身障害児・者の生活の質の向上を図る取り組みをおこなっている「NPO法人地域ケアさぽーと研究所」理事長の飯野順子(いいの じゅんこ)さんにお話を伺いました。
    2017-06-28
  • VOL.4
    「全ての方が公平に加入できる保険にしてほしい」に応えたい
    株式会社 三愛 代表取締役 占部 雅志(うらべ まさし)さん

    全肢P連安心補償制度『こども総合保険』を取り扱っている保険代理店、株式会社 ...
    2016-11-21
  • VOL.3|仙台|
    存在していることが誰かの役に立っている
    社会福祉法人 はらから福祉会 理事長 武田 元さん

    障害者差別解消法、障害者雇用促進法等の改正に伴い、障害者が「働くこと」について、どのように考えたらよいのかが改めて問われています。その答えを探るべく、「働くことは当たり前のこと」という理念と明確な目標設定に基づいた実践を積み上げている「はらから福祉会」の理事長、武田元さんにお話を聞きました。
    2016-09-27
  • VOL.2|熊本|
    自分の人生を自分で決めていくこと
    障害者支援施設 愛隣館(社会福祉法人 愛隣園)

    社会福祉法人 愛隣園は、1950年(昭和25年)に家庭裁判所少年観察事業「愛隣園」として創設されました。山鹿市津留の広々とした土地に、多様な福祉事業を行う愛隣園の施設が点在しています。豊かな自然環境のもと、良質な温泉、古代から近代 ...
    2015-11-06
  • VOL.1 |熊本|
    「願い続けるチカラ」「伝え続けるチカラ」
    柴田 美優さん・母 直美さん

    緑豊かで落ち着いた佇まいの大学構内、インタビューをお約束した校舎に入ると、優しい笑顔で「こんにちは!遠くからすみません」と出迎えてくださった。柴田直美さん、柴田美優さんのお母さんだった。
    2015-07-12